こんにちは。『お金に困らない生活(インデックス投資ブログ)』管理人のそーたろー(@sotarowassyoi)です。

ここはどんなブログなの?
- お金、投資、資産運用、副業が中心のブログです。

この記事を書いたそーたろーはこんな人です。
- 2008年から国内・海外ETF、つみたてNISA、iDeCoなどでインデックス投資をしています。
- 2020年より米国株オプション、サラリーマン大家、副業ブログを実験中です。

この記事は次のような人にオススメです
- 複数口座、複数のインデックス商品を一元管理したい人
- ポートフォリオ全体の評価損益を自動計算したい人
この記事の目的
私は2008年から資産運用としてインデックス投資を続けてきました。
インデックス投資はまったくと言っていいほど手間が掛からないので、仕事や家事に追われる忙しい人でも長く続けることができると思います。
そしていったん始めたらガン無視するほどに資産が増えるという、まぁまぁ不思議なことが起こります。
そんな素敵なインデックス投資で、たまーにやることと言えば保有資産の状況を確認することです。
頻繁に確認するとあれこれ余計なことをしたくなってかえって逆効果なので、ホントにたまーにやればよいです。
でもそのたまーにやる保有資産の状況確認も、口座が分散していたり商品が多くなってきたりするとちょっと面倒になってくるかもしれません。
そこは「できるだけラクしたい。。。」ということで、保有資産一覧表を作って簡単に評価損益が確認できる方法を解説したいと思います。
投信・ETFの保有資産一覧表を作成する
まずはGoogleスプレッドシートを使って以下のような保有資産一覧表を作成しましょう。
- 自分が使いやすいテキトーな表を作れば大丈夫です。
- 画像の保有資産一覧表はこの記事のために作成したサンプルです。
色がたくさん付いていて見づらいかもしれませんが、以降で説明するためですのでご自分で使う場合は見やすいように変えていただいて構いません。
主要な項目については以下のとおりです。
項目については各自で必要なものを足し、不要なものを削除して使いやすいようにすればOKと思います。
保有資産一覧表を作成する主な目的は、複数の口座にまたがった資産を一元管理することです。
そして最終的には保有資産全体のポートフォリオのバランス管理に役立てます。
インデックス投資を長く続けていると証券会社や口座が複数にまたがるケース、保有商品が増えていくケースが考えられます。
例えば以下のような保有状況だったとします。
このような場合、自分のポートフォリオの資産クラスのバランスを把握するのが容易でなくなります。
各商品はそれぞれ異なるインデックスに連動していますから、インデックスごとに配分も異なります。
保有資産全体に対して国内株が何%、北米株が何%、新興国株が何%といったことがわからなくなってしまいます。
最終的にこの問題を解決する方法は以下の記事で解説していますが、まずは自分で保有資産一覧表を作って管理することが出発点になります。

作成する保有資産一覧表の値を自動計算にすることで、ポートフォリオのメンテナンスの手間をなくそうというのがこの記事の目的です。
ちなみにGoogleスプレッドシートを使ってつみたてNISAやiDeCoの複利計算をする方法も解説していますのでよろしければどうぞ。

評価損益計算の方法
以下で各項目ごとに説明しますね。
円元本、評価額の合計(黄色のフォント)
D15セルの円元本の合計は以下の計算式を使います。
D3セルの6万円〜D14セルの14万円をSUM関数でsummarize(まとめるという意味)します。
同様に評価額の計算式は以下のとおりです。
SUM関数を使ってそれぞれの範囲の合計を出しています。
意味は3行目〜14行目までの各保有資産の円元本と評価額の合計値ですから、元手がいくらで現在の評価額がいくらかということを表しています。
評価損益(緑のフォント)
F3セルの評価損益の計算式は以下のとおりです。
評価額から円元本を引いて評価損益を出しています。
F4〜F15セルすべての行にF3セルをコピー&貼り付ければ相対参照で同じ計算式が使用できます。
意味は保有商品毎にそれぞれいくらの評価損益なのかを表しています。
変動率(紫のフォント)
G3セルの変動率の計算式は以下のとおりです。
評価損益と同様に、すべての行で同じ計算式でよいでしょう。
意味は各保有商品の価格が円元本に対してどのくらいの割合で動いているかを表しています。
セルの表示は以下の赤丸の「表示形式の詳細設定」から%表示にします。
好みのフォーマットが表示されない(小数点以下の桁数を変えたいなど)場合は、さらにオレンジの囲い「表示形式の詳細設定」から変更することができます。
Fundの評価額(水色のフォント)
E3セルの評価額の計算式は以下のとおりです。
投信の価額は10,000口あたりの値段なのでH3の数量とI3の価額を乗じて10,000で割ります。
さらに10,000で割っているのは表示を万の桁からにしたいためです。
保有資産一覧表では全体が把握できればよいので表示する桁を減らしています。
E4セル〜E8セルまでE3セルをコピー&貼り付けします。
意味は各ファンドの現在の評価額です。
ETFの評価額(赤のフォント)
ETFの評価額の計算方法については以下の3種類について説明します。
E9の国内ETFの計算式は以下のとおりです。
国内ETFは1株あたりの価格なのでH9の数量とI9の価額を乗じて、表示桁を減らすため10,000で割ります。
E10の海外ETF(米国)の計算式は以下のとおりです。
米国ETFはH10の数量とI10の価額を乗じてドル建てとし、さらに画像右下オレンジの囲いL17セルのドル円の為替レートを乗じて円建てに直し、表示桁を減らすため10,000で割ります。
E11〜E13セルは海外ETF(米国)ですのでE10セルをコピー&貼り付けします。
E14の海外ETF(香港)の計算式は以下のとおりです。
香港ETFはH14の数量とI14の価額を乗じて香港ドル建てとし、さらに画像右下グリーンの囲いL18セルの香港ドル円の為替レートを乗じて円建てに直し、表示桁を減らすため10,000で割ります。
意味は各ETFの現在の評価額です。
さらに違う通貨建てのETFを保有している人は通貨に応じて為替レートを乗じる部分を変えてください。
為替レートの自動取得については後述します。
投信、国内ETFの価額(オレンジのフォント)
画像では価額を自動取得していますが、投信と国内ETFについては自動取得の取り扱いが微妙なため解説を割愛します。
次のような理由です。
Webスクレイピングについて
投信と国内ETFの価額を自動取得するにはWebスクレイピングという方法を使用します。
Googleスプレッドシートで提供されている関数を使って実現できるのですが、データの取得元サイトが必要です。
しかしデータの取得元サイトではサーバに負荷が掛かるためスクレイピングを禁止している場合があります。
データの取得元サイトのスクレイピングに対する方針の確認方法は以下のとおりです。
後者のrobots.txtはWebクローラーに対するサイトの方針です。
画像ではデータの取得元サイトがWebクローラーを禁じていないことをrobots.txtで確認して実施しています。
しかしこれが個人のWebスクレイピングに当てはまるのか、私は判然としないことが今回解説を割愛した理由です。
自動取得の代替案
画像のグリーンの囲いのように商品名にファンドの価額がわかるWebページのURLリンクを張って、必要なときに自分で確認して手動で更新する方法が簡単です。
自動取得ができない言い訳になりますが、インデックス投資の場合は常にリアルタイムでファンドの価額を知る必要はありません。
必要なのはせいぜい年に数回程度ですので、私は今までこうした手動による方法で運用してきました。
個人的にもこの程度の手間は許容範囲としています。
海外ETFの価額(青のフォント)
I10の価額の計算式は以下のとおりです。
GoogleFinance関数を使います。
GoogleFinance関数の引数の1つ目にティッカーを入れてあげるだけです。
計算式の例はVTIですが、他の商品の場合はVEA、VWOなどを指定すれば現在の株価が表示できます。
為替レート(ピンクのフォント)
L17セルの米ドルレートの計算式は以下のとおりです。
L18セルの香港ドルレートの計算式は以下のとおりです。
こちらもGoogleFinance関数を使います。
これら以外の為替レートもGoogleFinance関数の1つ目の引数にcurrency:〜とすることで表示できます。
最新の状況をチェックする時に手動で更新する項目
サンプルの保有資産一覧表では以下のセルの背景色を赤色にして、必要なときにこれらの情報だけを手動更新すれば最新の情報がわかる、という目印にしています。
国内商品の価額については、先に説明したとおりWebスクレイピングの理由のため手動で更新する必要があります。
つみたてNISAとiDeCoについては、サンプルでは現在もつみたて中(という想定)であるためです。
もっと簡便なやり方としては、評価額の水色フォント部分を計算式で求めるのを止めて、直接入力した方が手間は掛かりませんね。

説明ながっー、お疲れさまでした
まとめ
保有資産一覧表を作成して投信・ETFの管理を自動計算させる方法を解説しました。
Googleスプレッドシートを使って保有資産一覧表を用意すれば、独自の関数を使って便利に資産管理が行えます。
口座が複数に分かれている人、商品が増えている人は試してみてはいかがでしょうか。