こんにちは。『お金に困らない生活(インデックス投資ブログ)』管理人のそーたろー(@sotarowassyoi)です。

ここはどんなブログなの?
- お金、投資、資産運用、副業が中心のブログです。

この記事を書いたそーたろーはこんな人です。
- 2008年から国内・海外ETF、つみたてNISA、iDeCoなどでインデックス投資をしています。
- 2020年より米国株オプション、サラリーマン大家、副業ブログを実験中です。

この記事は次のような人にオススメです
- パフォーマンス(過去の成績)から複利の利回りを求めたい人
- RRI関数の使い方が知りたい人
この記事の目的
私は2008年からインデックス投資を行っています。
インデックス投資では投資信託やETFなどを選ぶ際に、ファンドのパフォーマンス(過去の成績)を見ることがあります。
パフォーマンスから投資信託やETFがどういった性質を持った商品であるのかを見極めようとします。
パフォーマンスは一定期間で何%大きくなった、小さくなったという形で示されます。
今回はこうしたファンドのパフォーマンスから年率何%で成長してきたのかを逆算する方法を紹介します。
RRI関数で株価の複利利回りを計算する
ETFなどの過去の運用結果から複利の利回りを求める場合はRRI関数を使います。
正確な情報が欲しい人はGoogleのヘルプを参照してください。
RRI 関数 – ドキュメント エディタ ヘルプ – Google Support
簡単な例を紹介しますね。
最初に説明のために以下の条件で運用した結果を、
- 100万円を初回一括投資
- 年利5%複利
- 30年間運用
FV関数で求めたとします。
FV関数については以下の記事で解説していますのでよろしければどうぞ。

この数式から求まる値は4,321,942円となります。
先程の「ファンドのパフォーマンス」という観点でいうと100万円が432.19万円、4.3219倍になっていますので騰落率(30年)は332.19%という成績です。
今度は逆に4,321,942円の複利の利回りを計算したいとします。
つまり以下の運用結果だったときの複利の利回りを知りたい場合は、
- 100万円を初回一括投資
- 30年運用
- 評価額は4,321,942円
RRI関数で以下のように記述します。
これで0.05が求まります。
30年間の平均年率リターンは5%だったということですね。
これがRRI関数を使う目的です。
RRI関数の使用例
RRI関数は例えば以下の記事のようにVTIとVHTのパフォーマンスを比較する場合などに利用することができます。

記事では2007〜2020年(13年間)のパフォーマンス比較をしていてVTIは106.15%、VHTは206.98%です。
従って13年間の年利回りは以下のように求めることができます。
- VTI
- =RRI(13,100,100+106.15)
- =0.057
- VHT
- =RRI(13,100,100+206.98)
- =0.090
上記の計算は元本100万円を運用したとして、VTIの場合では13年間で106.51%(つまり2.0651倍)なので206.15万円になったという想定です。
利回りは100%で資産は2倍、200%で3倍なので、3つ目の引数の将来価値は元本+値上がり益としています。
RRI関数を使う運用上の利点
ETFなどのパフォーマンスは目論見書などのファンド情報を見れば確認できます。
ではなぜわざわざRRI関数を使って自分で計算して確認する必要があるのでしょうか?
理由は先のVTIとVHTの例のように、任意の期間のパフォーマンスを調べることができるからです。
VTIとVHTの例は2007〜2020年という、リーマン・ショック直前から現在までの直近13年間という期間指定をしています。
この例の目的はリーマン・ショックとコロナ・ショックという2つのパニック相場を含んだ任意の期間のパフォーマンスの把握です。
そしてこの結果をもって、今度はパニック相場を含まない期間を指定してパフォーマンスを調べます。
すると好調時と不調時でそのETFにどういう値動きの違いがあったのかということがわかります。
こうした違いを複数のETFで比較すれば、相対的にリスクが低いETFとか、相対的にパフォーマンスがよいETFといったように、投資家の目的に合った商品選定が可能です。
先程のセクターETFの比較のように米国ETFはいろいろな性格の商品があります。
FIREしたいから高成長とか、キャッシュフローがあって低リスクとか、人によって異なる運用方針に合う商品のスクリーニングに役立つでしょう。
【補足】配当/分配金利回りを加味した別計算が必要
今回例にしたYahoo Financeのパフォーマンス比較の値は、分配金を除いたキャピタルゲイン(株価の値上がり益のみ)として運用の参考にします。
投資信託などで分配金を再投資するタイプのファンドであれば、パフォーマンスは分配金込みの結果として見ることができます。
しかし通常、株式やETFは配当金/分配金を出しますから、配当金/分配金の再投資後のパフォーマンスとしてインカムゲインも加味したトータルの利回りで考える必要があります。
このトータルの利回りによるパフォーマンスについては自分で計算する必要があります。
ある程度の正確さが欲しければ表計算ソフトを使って以下の計算を任意の年数で繰り返す必要があります。
ETFの分配金利回りはYahoo FinanceでYieldを見ればわかります。
また過去の分配金実績はHistrical Dataから取得できるので、正確な計算がしたい人は活用するとよいでしょう。
私はあまり細かい計算までするタイプではないので、大雑把なパフォーマンスが分かれば良しとしています。
インデックス投資のパフォーマンスについては以下のようなことを押さえておけばよいでしょう。

米国ETFを使う人はRRI関数は便利だねー
まとめ
今回はGoogleスプレッドシートのRRI関数を使った複利の利回り計算を紹介しました。
投信やETFの騰落率から簡単に年利回りが求められますので是非ご自身の運用にも役立ててみてください。