こんにちは。『お金に困らない生活(インデックス投資ブログ)』管理人のそーたろー(@sotarowassyoi)です。
ここはどんなブログなの?
- お金、投資、資産運用、副業が中心のブログです。
この記事を書いたそーたろーはこんな人です。
- 2008年から国内・海外ETF、つみたてNISA、iDeCoなどでインデックス投資をしています。
- 2020年より米国株オプション、サラリーマン大家、副業ブログを実験中です。
この記事は次のような人にオススメです
- サクソバンク証券の外国株オプション手数料について知りたい人
この記事の目的
私は2020年7月からサクソバンク証券で外国株オプション取引を始めています。
実際に取引をしてみると手数料の詳細を理解することが難しかったので、今回は確認方法を紹介します。
カバード・コールの外国株式部分の手数料については以下もどうぞ。
サクソバンク証券の外国株オプション手数料
サクソバンク証券の外国株オプションでは以下の手数料が掛ります。
以下はサクソバンク証券の公式情報です。
以降では具体的な取引を例に手数料の見方を紹介します。
取引前に取引費用を確認する方法
取引の前にその取引で掛かる手数料を確認することができます。
SaxoTraderPRO > メニュー > その他 > 取引条件 で銘柄を検索します。
例えば銘柄をPFEで検索するといくつか候補が出てきますが「株式オプション」の表示のものがオプション取引に該当します。
「株式オプション」を選ぶと取引費用が確認できます。
実際に掛かった費用を確認する方法
取引の後にその取引で掛かった費用を確認する方法を説明します。
【参考】今回の取引(プット売り)について
今回説明で使う取引はプット売り、具体的にはキャッシュ・セキュアード・プット、いわゆる現金確保売りといわれる取引です。
プットを売った時点でプレミアムをもらい、その後満期までに株価が権利行使価格まで下がらなければそのまま取引終了、下がったら株を買い取って終了という取引です。
今回の例は満期までに株価が下がらず権利が消滅したケースになります。
キャッシュ・セキュアード・プットについては以下の記事もどうぞ。
取引手数料、取引所費用の見方
最初に取引手数料、取引所費用の見方を説明します。
SaxoTraderPRO > メニュー > 執行済取引 へ移動します。
新規/決算 が オープン の行の右端の i をクリックします。
以下の取引詳細画面が開きます。
見方は以下のとおりです。
- ①プレミアム:0.49USD×100株×104.5098 ≒ 5,121円
- ②取引手数料:-3.0USD×104.5098 ≒ -314円
- ③取引所費用:-0.0388USD×104.5098 ≒ -4円
- ④入金額:①5,121ー②314ー③4=4,803円
コンバージョンレート(両替コスト)の見方
次に先程と同じ取引詳細画面にあるコンバージョンレート(両替コスト)の見方を説明します。
- ⑤プレミアム分:-52円
- 104.5098÷99×100 ≒ 105.5655(為替手数料控除前の為替レート)
- 為替レートは1%の手数料込みなので、99%分を100%に直しています
- 105.5655×49USD ≒ 5,173円(為替手数料控除前のプレミアム)
- 5,121円ー5,173円=-52円
- プレミアム(受け取り)分はドル転で支払いです
- 104.5098÷99×100 ≒ 105.5655(為替手数料控除前の為替レート)
- ⑥取引手数料分:3円
- 105.5655×3USD ≒ 317円(為替手数料控除前の取引手数料)
- 317円ー314円=3円
- 取引手数料(支払い)分は円転で受け取りです
- ⑦コンバージョンレート(両替コスト)合計:-52+3=-49円
以下がポイントです。
従って上記の⑦-49は掛かった明細として記載されているだけで入金額4,803から引かれるわけではありません。
以下がコンバージョンレート(両替コスト)に関する公式情報ですが、個人的にはこれを読んでスパッと理解できる人は少ないのではないかと想像しますがいかがでしょうね。。。
ポジション情報の変換P/Lとはなんですか | サクソバンク証券
というわけでまとめると以下のとおりです。
- ④入金額=①プレミアムー②取引手数料ー③取引所費用
- ②取引手数料、③取引所費用は⑦コンバージョンレート(両替コスト)込み
要するに④入金額はキャリングコスト以外の3つのコストが控除されているということです。
ね、まぁまぁ難しいでしょ?
キャリングコストの見方
さらに口座に入金されたプレミアムから、まだ引かれていないキャリングコストが引かれます。
キャリングコストの計算は1日単位で行われ、口座から差し引かれるのは翌月月初になります。
つまりキャリングコストは取引単位ではなく、月単位で精算されて口座から差し引かれるということです。
以下はキャリングコストについての公式情報です。
商品CFDの手数料およびその他コストについて教えてください | サクソバンク証券
未払いのキャリングコストの調べ方
SaxoTraderPRO > メニュー > 口座サマリー へ移動します。
ウインドウ上部の i をクリックします。
口座詳細画面の 未記帳の損益・手数料 が翌月に払う予定のキャリングコストです。
なお上のスクショは口座資産に対して-6となっているだけで、取引例のキャリングコストというわけではありません。
取引ごとのキャリングコストの調べ方
SaxoTraderPRO > メニュー > 各種レポート > キャリングコストレポート へ移動します。
PDFでキャリングコストレポートを確認できます。
以下は今回の取引7/31〜8/13で掛かったキャリングコストです。
最右列の「数量」を合計します。
- キャリングコスト(数量の合計、USD):-0.42USD
- キャリングコスト(円):-0.42USD×105円 ≒ -44円
キャリングコストレポートはドル建てですので円レートを乗算して円に直します。
実際の手数料率は?
まず手数料率の定義ですが、オプション代金に対する手数料の割合としました。
今回の取引例の手数料率は以下のとおりです。
取引手数料、取引所費用は固定なので株価(プレミアム)の高いオプションであれば影響は小さくなります。
両替コスト、キャリングコストは金額に対して一定の割合で掛かるので、プレミアムの金額に比例して手数料も大きくなるため影響は同じです。
例えば株価(プレミアム)が10倍の株であれば概算で以下のように考えられます。
- プレミアム:5,173円×10倍=51,730円
- 取引手数料:-3.0USD×104.5098×1倍 ≒ -314円
- 取引所費用:-4円×1倍=-4円
- 両替コスト:-52円×10倍=-520円
- キャリングコスト:-44円×10倍=-440円
サクソバンク証券の外国株式オプションで手数料率を下げるには値がさ株を使うことが必要ですね。
SPYあたりは323USD/株なのでPFE36USD/株の9倍ほどで、上記の2.5%の手数料率に近くなるイメージです。
この手数料体系は取り扱うLotが大きくなっても手数料率が下がらない点は不利です。
10Lot注文すれば取引手数料、取引所費用も10倍です。
とは言え、例えばSPYを10Lotの場合に株の買い取りに必要な現金は以下のとおりです。
10Lot、100Lot単位で取引できる人は資金量の面で限られるのではないでしょうか。
またスプレッド系の戦略では2つ、コンドル系の戦略では4つのオプションを組み合わせます。
こうした複数のオプションを使う人もその分だけ手数料が発生するのでIB証券などを検討する必要があるかもしれません。
しかし私のようにインデックス投資でバイ・アンド・ホールドしつつ、待機資金を使ってキャッシュ・セキュアード・プット、カバード・コールで小銭が得られればよい人は許容範囲かなという感じです。
まとめ
今回はサクソバンク証券の外国株オプション取引で掛かる手数料の見方を紹介しました。
手数料としては上記の4つになりますが、特にコンバージョンレート(両替コスト)とキャリングコストは見方にコツが必要ですね。
【参考】米国株オプションを勉強したい人におすすめ、KAPPAさんの本
公式 サクソバンク証券