こんにちは。『お金に困らない生活(インデックス投資ブログ)』管理人のそーたろー(@sotarowassyoi)です。
ここはどんなブログなの?
- お金、投資、資産運用、副業が中心のブログです。
この記事を書いたそーたろーはこんな人です。
- 2008年から国内・海外ETF、つみたてNISA、iDeCoなどでインデックス投資をしています。
- 2020年より米国株オプション、サラリーマン大家、副業ブログを実験中です。
この記事は次のような人にオススメです
- インデックス投資にオプション取引を融合する手法に興味がある人
- 外国株オプション取引口座の開設を検討している人
この記事の目的
私はインデックス投資のバイ・アンド・ホールドと相性のよい投資手法として外国株式オプション取引を検討しています。
従来は日本から外国株式のオプション取引をする場合、海外籍の証券会社であるIB(インタラクティブ・ブローカーズ)証券またはファーストレード証券で口座開設する必要がありました。
ところが2020年5月より、国内籍のサクソバンク証券が外国株式のオプション取引の提供を開始しました。
今回は外国株式のオプション取引を行う口座としてサクソバンク証券とIB証券の比較をしてみました。
結論:サクソバンク証券は好感触
取引コストではIB証券が勝っています。
しかしサクソバンク証券は国内籍証券会社という使い勝手の良さと、劣っている取引コスト面についても試算の上では十分利用できそうでした。
以降では口座の比較とサクソバンク証券での取引を想定した検討を行っています。
利用する外国株オプション取引戦略について
私が考えているインデックス投資とマッチするオプション取引の気付きをまとめたのが以下の記事になります。
現時点で各戦略に対する方針は以下のとおりです。
プロテクティブ・プット戦略は私の勘違いで機能しないことがわかったので中止しました。
キャッシュ・セキュアード・プット+カバード・コールは外国株式オプションでないと実現できませんので、今回の口座比較の目的になります。
外国株式オプションである理由は、キャッシュ・セキュアード・プットもカバード・コールもオプションをショートする際のヘッジとして現物株式を使うからです。
国内証券会社で取り扱われている日経225プションは差金決済のため、キャッシュ・セキュアード・プットもカバード・コールもできません。
また国内の主要ネット証券は外国株式オプションを取り扱っていませんので、今回サクソバンク証券とIB証券を検討することになります。
キャッシュ・セキュアード・プットとカバード・コールについては以下の記事もどうぞ。
サクソバンク証券とIB証券の比較
私がポイントとして見ている点をまとめてみました。
青いセルは弱いと思う部分です。
No. | 項目 | サクソバンク証券 | IB証券 | ||
---|---|---|---|---|---|
1
|
利用環境
|
国籍 | 日本 | 米国 | |
サポート | 日本語 |
英語、日本語
|
|||
口座開設 | 日本語 | 日本語 | |||
取引ツール | 日本語 | 英語 | |||
2
|
チャージ
|
最低入金額(8ヶ月目まで) | なし | USD10,000 | |
9ヶ月目〜 | なし | USD2,000 | |||
口座維持費 | なし | USD10/月 | |||
3
|
入出金
|
入金手数料(通常) | 有料 | ||
入金手数料(クイック入金) | 無料 | ||||
出金手数料 |
3回/月まで無料
|
1回/月まで無料 | |||
4
|
手数料
|
オプション
|
取引手数料 | USD3 | USD1 |
両替コスト | 0.50% | – | |||
取引通貨 | 円 | USD | |||
株式
|
取引手数料 | USD5〜 | USD1 | ||
両替コスト | 0.2%(?) | – | |||
取引通貨 | 円 | USD | |||
5 | 証拠金率 | 約20%〜 | 50%〜 | ||
6 | 税金 | 申告分離課税 | 総合課税 |
No.1 利用環境について
海外の証券口座にお金を入れ、仕組みが複雑なオプション取引をやるのは敷居が高いので、使い勝手では国内籍のサクソバンク証券が優勢でしょう。
また海外証券会社の場合、日本での事業継続リスクもあります。
過去にはファーストレード証券が日本人の口座開設を中断するなどあったようです。
IB証券の場合、グローバル投資環境がウリとのことですから安々と撤退することはないかもしれませんが潜在的なリスクがあります。
No.2 チャージについて
最低入金額についてはオプション取引をETF、かつレバレッジ1倍でやることを考えると10,000ドルは超えますので問題ないように思います。
IB証券の月々のチャージは少額取引だと毎月取られて嫌な感じですが、毎月10ドル以上取引があれば免除になります。
No.3 入出金について
IB証券は海外送金になるため、別途銀行口座を開設し、そのための手数料も必要ですので正確にいくら必要かわからず空欄としました。
マネーロンダリング対策とやらでいろいろ面倒らしく、IB証券のせいではありませんが海外送金はかなりのデメリットです。
No.4 手数料について
IB証券が圧勝ですがNo.2で毎月のチャージを持っていくので、少額取引だとトータルで見るとサクソバンク証券とよい勝負です。
サクソバンク証券は1コントラクトあたりUSD3、為替コストも必要ですから、取引量を増やすほど手数料も増えるのでかなりコスト負担が高い印象です。
さらにカバード・コールになると現物株の手数料も関わってきます。
サクソバンク証券のコストについては以降で検証しています。
No.5 証拠金率について
サクソバンク証券は以下にあるマニュアルにショート・ポジションの証拠金率計算式が出ています。
Facebook(株価187.5ドル)を例にして以下のように説明しています。
おおよそ19%くらいの証拠金率でしょうか。
また以下のような注意書きがあり、銘柄によって変わるとのことです。
(注)当社証拠金率は銘柄によって異なります。リスク度合いの高い銘柄によっては証拠金率は高くなります。各銘柄の OTM 証拠金率および当社基本証拠金率は取引ツール内の取引条件にてご確認ください。
私は基本的にキャッシュ・セキュアード・プット+カバード・コールのため、原則としてレバレッジは1倍ですので証拠金率はあまり重要ではないかもしれません。
しかし十分な資金が確保できている場合、レバレッジが使えるのは有効ですね。
No.6 税金について
税金はその人の所得によって有利/不利が変わります。
IB証券の総合課税は累進課税ですから高所得者ほど税率が高くて最高55%、サクソバンク証券の申告分離課税は一律約20%です。
なお2020年現在、オプション取引などデリバティブの雑所得と株式など譲渡所得との損益通算を盛り込んだ要望書が金融庁から出されています。
サクソバンク証券の外国株式オプションにかかる税金については以下もどうぞ。
【参考】サクソバンク証券の手数料を試算
サクソバンク証券で取引した場合をザックリ試算してみました。
取引条件は以下のとおりです。
この場合の受け取りの推定は以下のとおりです。
大体78%が手元に残る計算です。
サクソバンク証券の手数料は3ドル/1単位固定なので、十分なプレミアムがあるオプションを売買しないと手数料率が上昇してしまいます。
IWMは流動性、プレミアムも十分と考え選択しました。
素人の計算なのでどこまで正しいかは怪しいですが、手数料率も2.0%とそれほど重い負担には感じません。
以下の記事では実際の取引で掛かる手数料を解説していますのでよろしければどうぞ。
まとめ
今回は外国株式オプション取引の口座開設にあたってサクソバンク証券とIB証券の比較をしてみました。
サクソバンク証券は現在国内証券会社で唯一外国株式オプション取引に対応しており、簡単な試算ではありますが十分な利益が残りそうな感触でした。
まだまだ勉強中ですが引き続きインデックス投資を進化させる外国株式オプション取引を検討したいと思います。
【おすすめ】サクソバンク証券・米国株オプションネタ
【参考】米国株オプションを勉強したい人におすすめ、KAPPAさんの本
公式 サクソバンク証券