こんにちは。『お金に困らない生活(インデックス投資ブログ)』管理人のそーたろー(@sotarowassyoi)です。
ここはどんなブログなの?
- お金、投資、資産運用、副業が中心のブログです。
この記事を書いたそーたろーはこんな人です。
- 2008年から国内・海外ETF、つみたてNISA、iDeCoなどでインデックス投資をしています。
- 2020年より米国株オプション、サラリーマン大家、副業ブログを実験中です。
この記事は次のような人にオススメです
- 米国株オプション取引に関心がある人
この記事の目的
サクソバンク証券で外国株オプション口座を開設し、約3か月間取引したので結果を紹介します。
使ったオプション戦略は以下のとおりです。
インデックス投資でバイ・アンド・ホールドしながら、待機資金を使ってオプション取引でキャッシュ・フローを獲得するような作戦を想定しています。
2020年7~9月 サクソバンク証券 外国株オプション実践報告
以下のとおり5回の取引を実施しました。
取引 日 |
シン ボル |
種類 | ポジ ショ ン |
満期 | 数量 | 始値 | 権利 行使 価格 |
価格差 | プレ ミア ム |
権利 | 収益 (USD) |
収益 (JPY) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
7/10 | PFE | プット | 売 | 7/24 | 1枚 | $33.66 | $32.00 | 4.9%OTM | $0.22 | 消滅 | $22.00 | ¥2,004 |
7/31 | PFE | プット | 売 | 8/14 | 1枚 | $38.28 | $37.50 | 2.0%OTM | $0.49 | 消滅 | $49.00 | ¥4,803 |
8/18 | PFE | プット | 売 | 8/28 | 1枚 | $38.45 | $37.00 | 3.8%OTM | $0.15 | 消滅 | $15.00 | ¥1,248 |
8/31 | PFE | プット | 売 | 9/11 | 1枚 | $37.84 | $36.50 | 3.5%OTM | $0.22 | 履行 | $22.00 | ¥1,991 |
9/14 | PFE | コール | 売 | 9/25 | 1枚 | $36.36 | $38.00 | 4.3%OTM | $0.25 | 消滅 | $25.00 | ¥2,297 |
合計 | $133.00 | ¥12,343 |
各項目について説明します。
オプション取引の詳細説明
取引日
オプション取引を実施した日です。
米国株オプションは満期が金曜なので、新しいポジションは週明け月曜に取ることが多かったです。
シンボル
オプションの対象銘柄です。
オプション取引とは権利の取引のことで、権利の対象となる原資産ということです。
原資産の選定には以下のようなポイントがあります。
米国株オプションは幅広い銘柄でオプションが設定されていますが、実際の取引では上記のような要素をかんがみる必要があるため、何でもよいというわけにはいかないでしょう。
本当はETFの方がよいのですが個別株PFE(ファイザー)を選んだのはこうした背景が理由です。
PFEは38USD/株程度ですので、カバード・コールならオプション1枚(100株)で約40万円程度で取引できます。
キャッシュ・セキュアード・プットの場合はサクソバンク証券の自動ロスカットシステムに備えて50〜60万円の口座資産が必要です。
PFEの配当利回りは4%台、オプションの流動性も十分にあります。
私はPFEや製薬会社株の特性などはよくわかりませんが、指標的には初心者が手掛けやすいオプション銘柄ではないでしょうか。
種類、ポジション
オプション取引にはコールとプット、売りと買いの4種類の組み合わせがあります。
今回はプット売り、コール売りの取引を行いました。
現在までの取引戦略は以下のとおりです。
それぞれの取引戦略については以下をどうぞ。
今回はキャッシュ・セキュアード・プットから入って、権利行使されたらカバード・コールに移行する定番の取引を行いました。
キャッシュ・セキュアード・プットとカバード・コールの組み合わせについては以下の記事もどうぞ。
満期
オプションの権利行使期限です。
通常は1ヶ月を想定していますが、この3ヶ月間は取引回数を増やして慣れたかったので2週間ごとにポジションを取りました。
数量
オプションの取引単位は「枚」で、オプション1枚は株式100株に相当します。
始値
取引日の原資産の始値です。
この価格のタイミングでオプションを約定させているわけではありませんが、注文はNY時間の開始直後に出しているので大体この価格に近いです。
権利行使価格
オプションを買う人と売る人が権利について約束する原資産の価格です。
将来株価が約束の価格を超えたらオプションを買っている人は権利を行使することができ、売っている人は義務を果たす責任が生じます。
反対に株価が約束の価格を超えずに満期を迎えたら権利が消滅して取引が終わります。
価格差
始値と権利行使価格がどのくらい離れているかで、OTMはOut of The Moneyの略です。
私の場合は期間2〜4週間で2〜5%OTMくらいで考えており、そのときの相場と自身の作戦に応じて探り探りという感じです。
プレミアム
オプションの買い手が売り手に払う保険料です。
私は売り手なので義務を負う代わりにプレミアムをもらう取引です。
ATM(At The Money)に近いほど高く、遠いほど安くなりますが、価格以外の流動性やボラティリティとセットで考えることになりますね。
権利
オプションの権利がどうなったかの結果です。
消滅の場合は満期に株価が権利行使価格に達していないので何もなく取引終了です。
履行の場合は満期に株価が権利行使価格に達しているので義務を履行します。
収益(USD)、収益(JPY)
USDの方はプレミアム×100株です。
JPYの方は円転し、かつ以下の手数料控除後です。
ここからさらにキャリングコストと税金を払う必要があります。
手数料については以下もどうぞ。
なお今回はすべて売り取引なので収益=プレミアム(クレジット)です。
買い取引の場合はプレミアム料による支払い(デビット)が発生します。
また株の引き渡しが発生した場合は差益・差損が、さらに株の保有中は配当も得られます。
【雑感】米国株オプション取引の感想
2020年7月から約3ヶ月間、まずは練習フェーズとして少額でオプション売りを実践しました。
超の付くオプション取引のド素人がとりあえず経験値を高めることを最優先に期限2週間のオプションを繰り返し売りました。
プット売りはシンプル
キャッシュ・セキュアード・プットは口座に現金を用意したらあとはプット・オプションを売るだけです。
プット・オプションを売った瞬間にプレミアムをもらえて、あとは満期を待つだけです。
権利行使で株を引き受けることが許容できるならば、カバード・コールという二の矢まで準備されています。
トータルで見たときに絶対儲かるとは言い切れませんしすごく儲かるわけでもありませんが、簡単さ、手間の掛からなさはインデックス投資のバイ・アンド・ホールドとも親和性が高いでしょう。
カバード・コールの方が好みかも
7月からプットを売り始め、9月の4回目のプット売りでようやく権利行使で株を引き受ける取引が発生し、狙いどおりカバード・コールも実践できました。
プット売りはシンプルでよいのですが、個人的には原資産を塩漬けしながら差益と配当が狙えるコール売りの方が好みかな、という感想を持ちました。
高いところを掴んで急落されるのはさすがに嫌ですが、多少の含み損はまったく気にならないので配当と差益が取れる方がお得感があります。
私のように積極的に逆張りするインデックス投資の人は含み損耐性が高いので、カバード・コールでは持ち前の「塩漬け力」が強みになります。
オプション売りの魅力
今回の収益は3ヶ月で133USD(日本円で14,000円程度)と別に大したことない金額です。
ただ年利回りに直すと、
- 獲得プレミアム:14,000円×4四半期=56,000円
- 利回り:56,000円÷400,000円=14%
さらにこれはプレミアム料だけですから、カバード・コールであれば差益と配当も狙えます。
- PFEの配当利回り:4%/年
- 例えば3ヶ月に1回$0.5の値幅を取ったとすると、
- 差益:$0.5×100株×4四半期×105円÷400,000円 ≒ 5%
差益と配当は原資産の業績とマーケット環境次第ですが、全体で見れば手数料と税金を差し引いても相当な利回りが見えます。
しかも超の付くド素人でも2ヶ月も勉強すれば実践可能です。
私の場合は5月のGW頃に勉強し始めて、
7月下旬には期間2週間の初プット売りを終えています。
ポジションを建てる以外に途中でやることもありませんので手間も掛かりません。
キャッシュ・セキュアード・プットとカバード・コールのリスクは現物株の値下がりリスクだけです。
株を塩漬けできる資金力がある人は、待機資金を元手に時間価値を空売りしてプレミアムが得られる、それがオプション売りです。
今後の予定
現在10月に入ってオプション取引4ヶ月目になったので少し別の作戦に変更しています。
証拠金を少し増やして原資産をETFにし、カバード・コールから入るスタイルを実践しています。
取引の記録が溜まってきたらまた紹介しますね。
2021年1月3日追記:10〜12月の実績をアップしました。
まとめ
今回は米国株オプション売り取引の3ヶ月間の実績を紹介しました。
私もまだ初心者ですが引き続き勉強を続けます。
オプション取引は今回紹介した以外にも戦略がたくさんあるので、インデックス投資や米国株の人は検討してみるとよいかもしれませんね。
【参考】米国株オプションを勉強したい人におすすめ、KAPPAさんの本
公式 サクソバンク証券