こんにちは。『お金に困らない生活(インデックス投資ブログ)』管理人のそーたろー(@sotarowassyoi)です。
ここはどんなブログなの?
- お金、投資、資産運用、副業が中心のブログです。
この記事を書いたそーたろーはこんな人です。
- 2008年から国内・海外ETF、つみたてNISA、iDeCoなどでインデックス投資をしています。
- 2020年より米国株オプション、サラリーマン大家、副業ブログを実験中です。
この記事は次のような人にオススメです
- 暗号資産・仮想通貨関連企業へ投資できるETFに関心がある人
- インデックス投資で退屈している人
この記事の目的
暗号資産・仮想通貨関連企業へ投資する米国ETFであるBLOK、BLCN、LEGRを紹介します。
関心が高まる暗号資産・仮想通貨ですが、2020年時点では暗号資産を直接の原資産とするETFは存在していないようです。
そこで暗号資産の技術基盤であるブロックチェーン技術に関連の深い企業や、代表的な暗号資産であるビットコインに関連の深い企業に投資できるETFの出番になります。
暗号資産・仮想通貨関連企業株ETFの概要
データ比較
シン ボル |
分配 利回り |
純資産 総額 |
経費率 | 名称 |
---|---|---|---|---|
BLOK | 1.27% | 204 | 0.70% (0.90%) |
Amplify Transformational Data Sharing ETF |
BLCN | 0.55% | 155 | 0.68% | Siren Nasdaq NexGen Economy ETF |
LEGR | 1.02% | 48 | 0.65% | First Trust Indxx Innovative Transaction & Process ETF |
- 純資産総額:百万USドル
- BLOKの経費率は2021年3月1日まで0.70%、それ以降は0.90%
特徴としては以下のような感じでしょうか。
- 設定日が新しいので純資産総額が小さい
- テーマ投資ETFなので経費率は高め
活用のヒント
暗号資産・仮想通貨とは?
暗号資産、または仮想通貨とは、インターネット上で電子的な決済の手段として流通しているけれど、法定通貨のように法律で価値が認められておらず、特定の国家による裏付けがないものを指します。
暗号資産には種類があって、代表的なものにビットコイン、リップル、イーサリアムなどがあります。
円やドルなどのお金は実体がありますが、暗号資産は暗号データなので実体がなく、公的な発行主体、管理者もいません。
暗号資産は誰かが管理をしなくてもブロックチェーンという分散型台帳技術によって自立的に管理されます。
ブロックチェーンではすべての取引が公開されることで不正取引を防止する仕組みとなっていて、取引の記録は改ざんできないよう高度に暗号化されています。
このような特徴から暗号資産には以下のようなメリットがあり、世界中で浸透しつつあります。
一方で以下のようなデメリットもあります。
なぜ暗号資産・仮想通貨が盛り上がっているの?
暗号資産の代表格であるビットコインは2008年に誕生したと言われています。
誕生から12年を経て、現在2021年1月時点でビットコインは29,400USD/BTCですので、日本円で303万円/BTC程度まで急進しています。
現在の急騰の大きな理由としては投資家の需要が強まったからではないかと言われています。
暗号資産が投資対象としての存在感を強めるに従って、先物、ETF、投資信託などの新しい投資商品が出てきています。
こうした投資手段が増えてきたことで大企業や機関投資家などの大口プレーヤーが参入しやすくなり、価格が押し上げられているのではないでしょうか。
またもうひとつの理由としては、現在コロナショックによって世界中で金融緩和が行われており、目先の数年はFRBによってドル安が約束されています。
ドルと逆相関する代表的な資産が金(ゴールド)で、コロナショックの金融緩和以降は金価格が急騰しています。
同じ理由によって、ドル売りの裏返しとしてビットコインが買われているという側面もあるようです。
暗号資産・仮想通貨への投資手段は?
以下のような取引が考えられます。
仮想通貨取引所
仮想通貨取引所に口座を開いて暗号資産を直接売買する方法です。
直接取り引きはシンプルですが、以下のデメリットがある点に注意しましょう。
金(ゴールド)は複利で増えたりしませんし、通貨先物(FX)はゼロサムゲームといわれるように、暗号資産も需給で価格が上がらない限り資産が増えないので投機的な側面があります。
また実物資産は常に盗難リスクがあり、特に暗号資産を長期で保有する場合はコールド・ウォレットで保管するなど手間、労力、コストが必要です。
先物取引
海外の事業者ですが、IB証券ではビットコイン先物の取り扱いがあります。
ビットコイン | インタラクティブ・ブローカーズ証券株式会社
IB証券は日本居住者でも口座開設が可能なのですが、残念ながらビットコイン先物については制限があるようです。
IRAおよび日本居住の口座ではビットコインのお取引きはできません。
暗号資産CFD
暗号資産をCFD(差金決済)で取引する方法で、以下の事業者が取り扱っています。
CFDは原資産を保有しないため、直接的な盗難リスクがない点はメリットです。
暗号資産関連銘柄株式への投資
暗号資産を取引するのではなく、暗号資産に関連が強い以下のような企業の株式へ投資する方法です。
オプション
米国株式であれば米国株オプションも検討できるでしょう。
米国株オプションはサクソバンク証券で取引できます。
株価の上昇に賭けるオプション取引戦略としては以下が考えられるでしょうか。
株価の上昇に賭けるオプションで一般的なのがコール・オプションの買いです。
バーティカル・ブル・コール・スプレッドは利益は限定されますが、コール買いと売りを組み合わせることでコスト(プレミアム)を軽減する方法です。
ターゲット・バイイングはプット・オプションを売って押し目買いを狙う保守的な作戦です。
オプション取引の基本的な説明が欲しい方は以下もどうぞ。
ETF(関連株)
今回のテーマである暗号資産関連銘柄の株式ETFです。
ただし今回紹介するETFは3本とも主要ネット証券での取り扱いはなく、国内ではサクソバンク証券で買うことができます。
なお2020年時点でサクソバンク証券は特定口座に対応していないため、一般口座での保有となります。
ETF(暗号資産)
現時点で暗号資産を直接の原資産とするETFは登場していませんが時間の問題かもしれません。
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスが暗号通貨インデックスをリリースすると報じられています。
S&P Dow Jones Indices Builds Crypto Indexing Capabilities with Lukka | PR Newswire
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスがLukkaで暗号インデックス機能を構築
2020年12月3日 世界をリードするインデックスプロバイダーであるS&Pダウジョーンズインデックス(S&P DJI)は、ニューヨーク市を拠点とする主要な暗号資産ソフトウェアおよびデータであるLukkaを使用してグローバル暗号通貨資産インデックス機能を開始します。
これらの新しい暗号通貨インデックス機能により、投資家はこの新しいテクノロジー主導の資産クラスに簡単にアクセスできるようになると同時に、この伝統的な投機的市場に関連する一般的なリスクの一部を軽減できる可能性があります。
またテーマETFなどを運用している資産運用会社VanEckは、SEC(アメリカ証券取引委員会)にビットコインETFの再申請をしていると報じられています。
VanEck Proposes ETF for Bitcoin, Once Again | CoinDesk
VanEckがビットコインのETFをもう一度提案
2020年12月31日 2020年が終わりに近づくにつれ、ビットコインに基づく上場投資信託(ETF)の以前の提案者の1人が再試行しています。VanEckは米国証券取引委員会(SEC)に「VanEckビットコイントラスト」の申請書を提出しました。
VanEckは以前にETFを提案しており、2019年9月に最新の申請を取り下げました。
【参考】なにもしないという選択
ここまで暗号資産・仮想通貨、および関連企業株へ投資する方法を検討してきました。
ところが身もフタもない話になりますが、特に何もせず静観するという選択肢も検討できます。
なぜなら暗号資産・仮想通貨関連企業株、またはETFの構成銘柄はあらためて買わなくてもすでに指数に含まれているためです。
オールカントリー系、先進国または新興国株式ファンド、米国株ファンドなどにはちゃんと暗号資産関連銘柄株式が含まれています。
今回紹介するBLOK、BLCN、LEGRはいわゆるテーマ投資ETFで、特定のテーマに集中投資するための道具です。
インデックスですでに分散投資をしているなら、相場の上げ下げに一喜一憂しなくてよいのと同じく、そのときどきの投資テーマでソワソワしなくてもよいと考えることができます。
ちなみにこの考え方はポートフォリオの資産クラスを金やREITに分散すべきかという問題にも応用ができます。
インデックスが金鉱株や不動産セクター株を含んでいるのであれば、あえて金やREITは持たないという選択ができます。
実際には実物資産を持つことと関連株を持つことは同じではありませんが、コストやリスクを考えたときに、株式インデックスだけ保有するというのはわずらわしさがない優れた方法です。
暗号資産・仮想通貨関連企業株ETF BLOK、BLCN、LEGR
今回は暗号資産・仮想通貨関連企業株ETFとして以下の3本を紹介します。
Amplify Transformational Data Sharing ETF(BLOK)
BLOKはAmplify ETFsのアクティブ型ETFです。
BLOKは、ブロックチェーン技術の開発と利用に積極的に関与している企業の株式に純資産の少なくとも80%を投資することにより、トータルリターンの提供を目指すアクティブ運用のETFです。
3本のなかでもっともビットコイン関連株の特色が強い構成銘柄になっていて、以下の4社が組入1〜4位です。
5位以降には日本の企業の名前も見られますね。
なおBLOKの経費率は本来0.90%であり、現在の0.70%は2021年3月1日までのディスカウントのようです。
Amplify Transformational Data Sharing ETF BLOK | Amplify ETFs
BLOK ファンド情報
純資産総額(2020/–/–) |
204[百万USドル]
|
---|---|
設定日 | 2018/01/16 |
インデックス | – |
取引所 | NYSE ARCA |
経費率 | 0.70% |
分配 | – |
分配利回り | 1.27% |
騰落率(1年) | – |
騰落率(年初来) | – |
構成銘柄数 | 55 |
BLOK 構成銘柄情報
順位 | 銘柄名 | 比率(%) |
---|---|---|
1 | Square Inc A | 5.04% |
2 | Silvergate Capital Corp Class A | 5.03% |
3 | MicroStrategy Inc | 4.33% |
4 | PayPal Holdings Inc | 4.11% |
5 | Galaxy Digital Holdings Ltd | 3.71% |
6 | GMO internet Inc | 3.50% |
7 | Digital Garage Inc | 3.36% |
8 | Intercontinental Exchange Inc | 3.35% |
9 | SBI Holdings Inc | 2.72% |
10 | Z Holdings Corp | 2.66% |
Siren Nasdaq NexGen Economy ETF(BLCN)
BLCNはSiren ETFsのETFです。
サイレンナスダックNexGenエコノミーETFは、サイレンNASDAQブロックチェーンエコノミーインデックスの投資収益率を追跡することにより、長期的な成長を目指しています。
BLOKと異なりBLCNはインデックス型ETFです。
構成銘柄もBLOKとは異なり、バイドゥ、サムスン、ダイムラー、シャオミ、マイクロソフトなどテクノロジー寄りで、ブロックチェーン技術への投資らしくなっています。
Siren Nasdaq NexGen Economy ETF(BLCN) | Siren ETFs
BLCN ファンド情報
純資産総額(2020/–/–) |
155[百万USドル]
|
---|---|
設定日 | 2018/01/16 |
インデックス | Siren NASDAQ Blockchain Economy Index |
取引所 | NASDAQ |
経費率 | 0.68% |
分配 | – |
分配利回り | 0.55% |
騰落率(1年) | – |
騰落率(年初来) | – |
構成銘柄数 | 72 |
BLCN 構成銘柄情報
順位 | 銘柄名 | 比率(%) |
---|---|---|
1 | GALAXY DIGITAL HOLDINGS LTD | 3.34% |
2 | BAIDU INC | 2.14% |
3 | SQUARE INC | 2.10% |
4 | CANAAN INC | 2.06% |
5 | BARCLAYS PLC | 2.02% |
6 | SAMSUNG ELECTRONIC | 2.00% |
7 | DAIMLER AG | 1.89% |
8 | XIAOMI CORPORATION | 1.88% |
9 | JPMORGAN CHASE & CO. | 1.72% |
10 | MICROSOFT CORP | 1.70% |
First Trust Indxx Innovative Transaction & Process ETF(LEGR)
LEGRはFirst TrustのETFです。
Indxx Blockchain Indexは、ブロックチェーンテクノロジーの恩恵を受ける準備ができている製品を積極的に使用、投資、開発している、または持っている世界中の取引所上場企業のパフォーマンスを追跡します。このインデックスは、ブロックチェーンテクノロジーの使用に重要なリソースを費やしている企業のみを含めることを目的としています。
構成銘柄を見るとブロックチェーンテクノロジー関連のハイテク株寄りで、BLCNに近い印象です。
ただBLCNとは異なり、ぱっと見では半導体やハードウェア関連企業の色合いが濃いです。
また組入銘柄数は3本中もっとも多い100銘柄ですが、組入が均等荷重型なので小型株の影響によってよりハイリスク・ハイリターンな傾向があるかもしれません。
First Trust Indxx Innovative Transaction & Process ETF (LEGR) |First Trust
LEGR ファンド情報
純資産総額(2020/–/–) | 48[百万USドル] |
---|---|
設定日 | 2018/01/25 |
インデックス | Indxx Blockchain Index |
取引所 | NASDAQ |
経費率 | 0.65% |
分配 | – |
分配利回り | 1.02% |
騰落率(1年) | – |
騰落率(年初来) | – |
構成銘柄数 | 100 |
LEGR 構成銘柄情報
順位 | 銘柄名 | 比率(%) |
---|---|---|
1 | Xilinx Inc | 1.86% |
2 | Micron Technology Inc | 1.81% |
3 | A. P. Moller Maersk A/S B | 1.61% |
4 | Honeywell International Inc | 1.57% |
5 | Taiwan Semiconductor Manufacturing Co Ltd ADR | 1.55% |
6 | Infosys Ltd ADR | 1.53% |
7 | Cognizant Technology Solutions Corp A | 1.51% |
8 | Texas Instruments Inc | 1.49% |
9 | Advanced Micro Devices Inc | 1.48% |
10 | Baidu Inc ADR | 1.47% |
まとめ
今回は暗号資産・仮想通貨関連企業へ投資する米国ETFとしてBLOK、BLCN、LEGRを紹介しました。
インデックス投資を軸に、暗号資産・仮想通貨という新しい成長分野に対してどのようなアプローチを取るのか、または取らないのかを考えることも大切ではないでしょうか。