こんにちは。『お金に困らない生活(インデックス投資ブログ)』管理人のそーたろー(@sotarowassyoi)です。
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この記事を書いたそーたろーはこんな人です。
- 2008年から国内・海外ETF、つみたてNISA、iDeCoなどでインデックス投資をしています。
- 2020年より米国株オプション、サラリーマン大家、副業ブログを実験中です。
この記事は次のような人にオススメです
- デリバティブ型ETFに関心がある人
この記事の目的
グローバルX Japanの日経225 カバード・コールETF(プレミアム再投資型)(2858)を紹介します。
グローバルX社は米国ETFでカバード・コールETFを何本かリリースしています。
今回はグローバルX社の日本法人であるグローバルX Japanから、日経225を原資産としたカバード・コール型の国内ETFという目新しい商品が登場したので取り上げてみます。
グローバルX Japanの日経225 カバード・コールETF(2858)が上場
以下はマネックス証券からのお知らせです。
成長テーマ型、インカム型、コア型(ESG関連等)の革新的なETFを上場させているGlobal X Japanの国内ETF1銘柄が、2022年7月29日(金)に東証に上場いたしました。
Global X Japan 国内ETF銘柄追加! | マネックス証券
ファンドの特色として以下のように説明されています。
日経平均株価を原資産とするカバードコール戦略のパフォーマンスを表す「日経平均カバードコールATMインデックス」との連動を目指すETFです。
<カバードコール戦略のポイント>
カバードコール戦略は市場の大勢が強気か弱気の一辺倒な時期よりも、市場が不安定な時期や方向感に乏しい時期に大きな効果を発揮する傾向があります。
ボラティリティが上昇する時期にはコール・オプションの売りにより得られるプレミアムが上昇する傾向にあり、方向感に乏しい市況であってもリターンの向上が期待できます。
日経225 カバード・コールETF(2858)概要
純資産総額[円](2022/07/29) | 3億 |
---|---|
設定日 | 2022/7/27 |
経費率 | 0.28% |
取引所 | 東証 |
分配 | 年2回 |
インデックス | 日経平均カバードコールATMインデックス |
グローバルX 日経225 カバード・コール ETF(プレミアム再投資型) | Global X Japan
【補足】カバード・コールとは?
そもそもカバード・コールとはなんぞや?オプションとは一体ナニ?という方、ここで一から説明すると話が長くなるので過去記事をどうぞ。
私は基本的にインデックス投資がメインですが、米国株オプション取引も取り入れて資産運用をしています。
オプション取引はバイ・アンド・ホールドとも相性のよい取引手法がいくつもあるので、インデックス投資でヒマしてる方にもおすすめです。
そたーろーの感想
今回は日経225のカバード・コールETFというのが珍しかったので紹介してみました。
以下、私の個人的な感想を紹介します。
日米、オプション取引とETFの比較
日本と米国、オプション取引とETFを表でまとめてみました。
国 | 商品 | 原資産の受け渡し | キャッシュフロー |
課税による不利益
|
---|---|---|---|---|
米国
|
オプション取引 | あり | あり | なし |
ETF | なし | あり | あり | |
日本
|
オプション取引 | なし | あり | なし |
ETF(2858) | なし | ほぼなし? | なし |
赤いセルが強みです。
「原資産の受け渡し」というのは、オプションが満期を迎えたときに原資産の受け渡しがあるかどうかで、唯一ありなのが米国株式オプションです。
原資産の受け渡しによってカバード・コールやキャッシュ・セキュアード・プット、その他の取引手法が使えることが投資家にとって大きなメリットです。
ETFでは原資産の受け渡しはありませんし、日経225オプションも差金決済方式なので不可です。
「キャッシュフロー」は原資産の分配金・配当金、原資産の売却益、オプション・プレミアムが払い出されるか否かで、2858以外はありです。
2858はプレミアム再投資型とのことで、これは国内の投資信託では分配金として払い出すことができるのは配当などに限定され、オプション・プレミアムは該当しないので再投資にまわされてしまうようです。
当初見たときは国内ETFなら二重課税の影響も受けないし、配当控除も使えていい感じなのかと思って蓋を開けたらかなりの肩透かしでした。
「課税による不利益」とはカバード・コールによって発生する収益に対する課税で無駄が生じないかということで、米国ETFではオプション・プレミアムにまで二重課税が発生するため日本の投資家は不利です。
2858は使い所がビミョー
というわけで先の表でメリット・デメリットを確認しましたが、果たして2858は課税による不利益こそありませんが、戦術上のメリットがないように思います。
オプション取引のメリットのひとつはキャッシュが手に入ることですが、2858はプレミアムを再投資されてしまうし、ETFなので現物の引き渡しも使えません。
私個人は一体どんな用途で2858を使うのかさっぱりわかりませんが、公式Youtubeの商品説明によると相場が弱いときは日経平均をアウトパフォームするとのことで、かなり苦しいアピールではないかと感じました。
「日経平均はチャートも汚いしウダウダすることが多いので、それならオプションで収益化だ!」って感じでしょうか。
日本の株価は過去30年くらいボックス相場で今後も強い上昇はないから、ということであれば道理は合っているかもしれませんが、冴えない原資産を使ったビミョーなETFではないでしょうか。
まとめ
グローバルX Japanの日経225 カバード・コールETF(プレミアム再投資型)(2858)を紹介しました。
国内ETFのレギュレーションの違いから、米国ETFのカバード・コール型ETFとはまた違う商品性ということで、使い所の難しいETFだと感じました。
しかし投資家の選択肢が増えるのはよいことですし、投資家は新しい商品について学んで行きましょう。
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