こんにちは。『お金に困らない生活(インデックス投資ブログ)』管理人のそーたろー(@sotarowassyoi)です。

ここはどんなブログなの?
- お金、投資、資産運用、副業が中心のブログです。

この記事を書いたそーたろーはこんな人です。
- 2008年から国内・海外ETF、つみたてNISA、iDeCoなどでインデックス投資をしています。
- 2020年より米国株オプション、サラリーマン大家、副業ブログを実験中です。

この記事は次のような人にオススメです
- インデックス投資でFIREムーブメント、早期リタイアを目指す人
- インデックス投資のリスクについて関心がある人
この記事の目的
以前、無リスク資産の考え方について記事にしました。

私は無リスク資産の割合が高めなのですが、ちょくちょく目にするFIREムーブメント系の記事を見て「ハイリスクだなー」と思うことがあるので今回取り上げてみました。
私の運用は安全第一ですが、若くして早期リタイアを目指す人はそんな悠長なこと言ってられませんからね。
なおFIREムーブメント達成後の4%ルールについての記事も書きましたのでよろしければどうぞ。

FIREムーブメントとは?
FIREは Financial Independence, Retire Earlyの頭文字で、FIREムーブメントとは経済的独立と早期退職を目指す活動のことです。
簡単に言うと、若いうちにがっつり働いて、しっかりお金を貯めて、資産運用もして、これらを元手にとっとと引退生活しちゃいましょうよ、ということです。
別にリッチな生活を指向しているわけではなく、質素に、家族と一緒に、自由に暮らしたい、そんな価値観のように思います。
ここ10年くらいの比較的新しい価値観で、米国の若い世代に支持されている模様です。
日本の若者を対象としたアンケートでも3割が「働きたくない」、4割が「働くのはお金のため」とかなので、日本でFIREムーブメントを実践している人も増えているかもしれません。
FIREムーブメントと村上春樹さん
私はこのFIREムーブメントを考えるとき、いつも作家の村上春樹さんのことを思い出します。
村上春樹さんは作家になる前に大学を卒業後、ジャズ喫茶を経営されていました。
村上春樹さんは作家になった理由を聞かれて以下のように答えています。
団体に所属する必要もないし、会議に出る必要もなく、上司を持たなくてもいいからだ
そして村上春樹さんは1984年のエッセイ『村上朝日堂』で以下のように語っています。
今、「金もないけど、就職もしたくない」という思いを抱いている若者たちはいったいどのような道を歩んでいるのだろうか? かつて僕もそんな一員だっただけに、現在の閉塞した社会状況はとても心配である。抜け道の数が多ければ多いほどその社会は良い社会であると僕は思っている。
FIREムーブメントの目的のひとつに「自由に活きること」があると思います。
生活は質素でいいから自由に生きたい、という価値観が感じられます。
私の中では、この自由を求める姿勢と村上春樹さんの生き方は重なります。
実は私は村上春樹さんのこういった発言を高校生のときに読んでいて、価値観としてかなり影響されていると思います。
私も若い頃から働くのはあまり好きな方ではありませんでした。
でも働かないで生きていく方法なんて思いつかなかったので、私は仕方なく会社に就職しましたが。
というわけで私はFIREムーブメントには割と肯定的なのですよ。
FIREムーブメントと投資リスク
時代は変わって村上春樹さんが選択したような自営業や個人経営の道は閉ざされているように思います。
一方で社会インフラの整備やイノベーションが進みましたので、主にインターネットを駆使した新しい「抜け道」のひとつがFIREムーブメントなのだと私は考えています。
で、それを実現するツールがインデックスファンドであるケースをよく見るのですが、FIREムーブメント系の人はフルインベストメントの方が多い印象があります。
冒頭にも書いたように、私は無リスク資産を厚めに確保していますので対象的だと感じます。
それは当然で、一部の超高収入の人を除いては、積極的にリスクを取って運用で資産を増やす必要があるためです。
米国でも日本でもインデックス投資が利用されているようですが、結構なリスクを取っているように見えます。
数年前に見た米国の人の例ではリタイア後もフルインベストメント状態で、しかもその想定利回りが日本では考えられないくらい高くてあり得ないと思ったことがあります。
私は配当所得を当てにする手法も危ないと思っているので基本、ビビりなんですね。


安全第一なのです
FIREムーブメント達成可能性の検証
以下のような試算をしてみました。
- 運用期間は10、15、20年の3パターン
- 資金拠出は毎年200万円と300万円の2パターン
- 運用利回りは年利5、10、15%の3パターン
結果は以下のとおりです。
期間 | 追加投資(年間) | 元本(合計) | 利回り(年率) | 期待される成果 | 利回り(合計) |
---|---|---|---|---|---|
10年
|
200万円
|
2,000万円
|
5% | 2,641万円 | +32% |
10% | 3,506万円 | +75% | |||
15% | 4,670万円 | +133% | |||
300万円
|
3,000万円
|
5% | 3,962万円 | +32% | |
10% | 5,259万円 | +75% | |||
15% | 7,005万円 | +133% | |||
15年
|
200万円
|
3,000万円
|
5% | 4,531万円 | +51% |
10% | 6,990万円 | +133% | |||
15% | 10,943万円 | +264% | |||
300万円
|
4,500万円
|
5% | 6,797万円 | +51% | |
10% | 10,485万円 | +133% | |||
15% | 16,415万円 | +264% | |||
20年
|
200万円
|
4,000万円
|
5% | 6,944万円 | +73% |
10% | 12,600万円 | +215% | |||
15% | 23,562万円 | +489% | |||
300万円
|
6,000万円
|
5% | 10,416万円 | +73% | |
10% | 18,901万円 | +215% | |||
15% | 35,343万円 | +489% |
試算結果についての見解
金額の200~300万円は何ら根拠があるわけではありませんが、がんばって毎年これくらい投資にまわさないとリタイアなんてできないかな、という線を行ったつもりです。
一般に株式インデックスのリターンは年率5%と言われています。
こういった利回りの試算はスプレッドシートを使ってちゃちゃっとやりますが、平均利回りはあくまで過去データからの参考値であり予測ができませんので、実際の結果はかなりばらつきます。
実際、2010~2020年はリーマンショック後の買い戻し相場とアベノミクスで株価指数が2~3倍になっています。
NYダウ平均は年10%程度成長しています。
2010年11,500ドル → 2020年28,000ドル
日経平均は年9%程度成長しています。
2010年10,000円 → 2020年23,000円
この結果を見ると直近の過去10年の株式相場は非常に高い成長率だったと思います。
2010年にこの高成長を予見して賭けた人、または何も考えてなかったけどつみたて投資をした人はすごく儲かったという結果になっています。
そしてさらによいお知らせとしては、もっと儲かるかもしれないケースだってあり得ます。
しかし残念なお知らせとしては、まったく逆のこともかなりの確率で発生します。
インデックスならゼロはないかもしれませんが、マイナスの可能性は十分あり得ます。
というわけで、これらの試算を見ると、
- かなりの元手が必要
- それなりに時間が掛かる
- 将来の見通しにはかなりブレがある
というのが私の見解です。
そんなに簡単ではないのかな、と思いました。
なおFIREムーブメントは早期リタイアを目指す思想なのでどうしても短時間でハイリスクになります。
もっと現実路線のリタイアメント・プランということであればつみたてNISAやiDeCoも活用した自分年金という思想の方が合うかもしれません。


達成できそうでしょうか?
インデックス投資とリスク
つみたて投資の場合は、相場の将来予測はできないけど経済成長には乗っかる、的ないいとこ取り思想がベースなので、あまり当てにできないんじゃないかと思います。
仮に予測通りだったとしても、インデックス投資で増やすには時間が掛かるし、そんなに大きく儲からないです。
そうなると時間短縮したければ利回りを上げるか資金拠出量を増やすかのどちらかになります。
利回りを上げるとして10〜15%となるとインデックス投資で実現するのはほぼ無理でしょう。
個別株、信用取引、デリバティブなどで高いリスクを取る必要があると思います。
仮にマーケットを出し抜けるならハイリスクでもトレーディングがよいけど、ほとんどのケースで失敗するからインデックス投資を選んでいるわけで、そうなると選択肢は資金拠出量を増やすしかないです。
その結果、リスクの取り過ぎになる。
時間短縮のために投資効率を求め、無リスク資産をほぼ残さずにリスク資産にまわし、キャッシュが必要になったらリスク資産を取り崩す、という考え方があります。
しかし例えインデックスファンドといえども、有り金全部をフルインベストメントとなると相場下落時の精神的プレッシャー&資産が受けるダメージは相当高いと思います。
個人的には、こういったハイペースの投資を実施しているときに経済危機、〇〇ショック的なパニック相場が来て、株価チャートの垂直に近い落下をただ眺めていることはできないんじゃないかと思います。
マーケットはトレードオフの世界なので、リターンを求めるなら相応のリスクを負うのが原則です。
FIREムーブメントには共感できますが、やってることは「危なっかしいなぁ」と思って一応心配して見ています。
このあたりの心理的なメカニズムについては以下のような記事を書きましたのでよろしければどうぞ。

リスク軽減としての逆張りのすすめ
私のポートフォリオは前回のリーマン・ショックで仕込みをしていますので「次の〇〇ショックも無傷で通過できるんじゃないだろうか?」ってくらい含み益が乗っています。
実は逆張り手法自体はつみたてに比べて若干パフォーマンスが落ちますが、私個人はそんなことよりも「枕を高くして寝る」ことに重きを置いています。
つみたてと逆張りのパフォーマンス比較はこちら。

逆張りが絶対おすすめというわけではありませんが、目標達成とリスクとの見合いで参考にしてください。
まとめ
今回はFIREムーブメントとインデックス投資について考えてみました。
FIREムーブメントはハイペースで資産を増やす必要があり、それは同時にハイリスクであると見ることもできます。
FIREを目指すにしろ、目指さないにしろインデックス投資は資産形成に役立つでしょう。
よろしければ以下の記事もどうぞ。



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